2025.08.24
ジアン誕生の地- ジアンを巡るフランスの旅 vol.5 -
本場フランスでジアンに出会う旅。
コラム第五弾では、いよいよジアン発祥の地を巡ります。
映画のような街、ジアンへ
パリの中心部から車でおよそ2時間。
私たちは、小都市ジアンへと向かいました。
レンガ造りの建物が美しく並ぶこの街は、まるで映画のワンシーンのような趣。

通りの一角には、青空に響くジアンのモニュメントが佇み、この場所がブランドの発祥地であることを物語っています。
ロワールの恵みとともに育まれた器
フランス最長のロワール川は、国土の約5分の1を潤す大河。
写真の川向こうに凛として佇むのが、ジアン城です。
この地にジアンが生まれたのが今から200年以上前の西暦1821年。
歴史の重みと豊かな自然が織りなす風景は、息をのむほど荘厳で、美しさに圧倒されるひとときでした。

ジアン創業当時、この地ではロワール川で採れる土や砂を原料に、森の恵みを生かした製造が行われていました。

オルレアンの森から木材を水路で運び、自然とともに器を作ってきました。
自然と歴史、そして王侯貴族の文化が交差するこの土地だからこそ、ジアンの器には気品が宿るのだと、改めて感じました。
王侯の狩猟地が伝える、もうひとつの物語
かつてジアンは、パリの王侯貴族たちの狩猟地としても栄えた街。
現在、ジアン城は「狩猟ミュージアム」として一般公開されており、壮麗な城とともにこの土地の歴史を今に伝えています。

ジアン城の近くに建つ教会。
荘厳な建物とステンドグラスから入る光がなんとも神秘的です。


教会の前には聖人ジャンヌ・ダルクを讃える美しいタイルのボードも。
こちらもジアンが手掛けたそうです。
カフェで味わう、ジアンの器とフランスの食卓
散策の合間には、ジアン社のマネージャーが勧めてくださったカフェ<Café bouche B>で軽めのランチをいただきました。
テーブルに並んだのは、採れたての野菜をふんだんに使った地元料理。
その一皿一皿の料理を彩る器には、ジアンの食器も使われていました。

特に印象的だったのは、ポントシューのグリーンとバゲット料理の組み合わせ。
器の上で食材が引き立ち、見た目にも美しく、自然と食欲が湧いてきます。
フランスの暮らしに深く根ざしたジアンは、このように日常のなかでカジュアルに使われることも少なくありません。

シーンを問わず活躍するジアンの器。その豊かな表現力には、いつも心を惹きつけられます。
ジアンを訪れた際には、ぜひこのカフェにも足を運んでみてください。
器と街の魅力を、五感で感じることができるはずです。
次回はいよいよジアンの本社工場の内部をご紹介します。
ジアンファンの皆さまはぜひお見逃しなく!
●Café bouche B
住所:2 Rue Vieille Boucherie, 45500 Gien, フランス
